はじめに
お尻から足にかけて広がるつらい痛み——それが坐骨神経痛です。
特に女性の方から「ずっと違和感が続いている」「なかなか改善しない」といった声を多くいただきます。
実はこの症状、女性に多く見られる“ある共通の原因”が隠れているのです。
今回は、女性の坐骨神経痛に特に関わる3つの要因についてお話しします。
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1. 骨盤内の女性特有の臓器が影響する
女性の体は、生理周期にあわせて骨盤がわずかに開閉するような動きを繰り返します。
この動きが骨盤周辺の筋肉、特に腸腰筋と呼ばれる深いところにある筋肉に影響を及ぼします。
腸腰筋は坐骨神経と近い位置にあるため、緊張やゆがみが神経を刺激し、痛みを引き起こす原因となるのです。
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2. 女性ならではの骨盤の構造と姿勢のクセ
女性の骨盤は、出産に対応できるよう男性よりも広く作られています。
この構造自体は自然なものですが、広い骨盤は坐骨神経の通り道にも影響しやすく、立ち方や歩き方、座り方のクセによって神経への圧迫が起こりやすくなります。
さらに、女性は骨盤が前方に傾きやすく、それが背骨(特に腰椎)のカーブを強め、結果として腰まわりに余計な負担がかかり、坐骨神経痛を引き起こしやすくなるのです。
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3. ホルモンバランスの変化が痛みを左右する
女性ホルモンの一つ「エストロゲン」は、痛みの感じ方にも関与しています。
このホルモンの分泌が低下すると、神経の敏感さが増してしまい、
軽い刺激でも強い痛みとして感じるようになることがあります。
とくに更年期に差しかかる世代では、この影響で坐骨神経痛が悪化するケースも少なくありません。
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まとめ
女性の坐骨神経痛には、骨盤の構造、筋肉や臓器の影響、そしてホルモンバランスなど、
男性とは異なる複数の要因が関係しています。
「ストレッチしても治らない」「湿布でごまかしている」そんな状態が続いている方は、その痛みは体のバランスや神経の圧迫が原因かもしれません。
そしてそのバランスは人によってどこから治す必要があるのか決まっていますので、お知りになりたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
早めのケアが、これからの毎日をぐっとラクにしてくれるはずです。
↓こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ストレッチしても治らない坐骨神経痛、その理由を知っていますか?
(監修:柔道整復師 田口誠二)