初めに
厚生労働省が行った「2019年 国民生活基礎調査の概況」では
自覚症状別にみた中で男性では2位、女性は1位に挙げられているのが「肩こり」です。
もはや国民病と言ってもいいかもしれませんね。
最近、国分寺整骨院に来られる方の中で、特に50代の女性の患者さんから
・仕事中でも無意識に肩に手がいってしまう。
・肩をもむための健康器具を職場に常備している。
というようなお話をお聞きします。
「肩こり」でお困りだというご相談は本当に多いです。
ではこのような50代の女性がいつも肩こりを感じるのはなぜなのでしょうか?
そして50代の女性の特有の肩こりが続く原因とは何なのでしょうか?
今回のブログでは、50代女性特有の肩こりで、やってはいけない対処法をお伝えいたします。
やってしまうと肩こりが悪化してしまう可能性がありますからぜひ最後までお読みくださいね。
肩こりで仕事中に無意識に肩に手がいってしまうような50代女性の特徴とは?
「昔から肩こりでひどいと頭も痛くなるんです・・・」と言われて国分寺整骨院に初めて来られる50代女性の患者さんに詳しくお話をお聞きしました。
すると
「肩から背中がパンパンなので背中を子供に踏んでもらうんです」
「主人に肩をもんでもらっています」
「職場で気がついたらハンガーみたいな健康器具で肩甲骨のあたりをグリグリしています」
このようにおっしゃいます。
しかし「自分でもんだり、家族にもんでもらっても楽になったと思うのはその時だけで次の日にはまたしんどくなる」とのこと。
肩こりでお困りの方の中で、何年も何十年も肩こりが続いている方であればあるほど定期的に肩をもんでもらっているということが分かりました。
そしてもんでもらう力もだんだん強くエスカレートしていっているということでした。
肩の筋肉ってもめばもむほど柔らかくなるのではないのでしょうか?
なぜもんでももんでも肩こりが続くのでしょうか?
50代の女性の肩こりが続く原因とは
肩こりでお困りの50代の女性の方が共通して言われる
「肩こりになると家族にもんでもらう」
「健康器具で肩甲骨のあたりをグリグリする」
という対処法ですが、なぜもんでも肩こりがなくならないのでしょうか?
それはグリグリすることで肩の筋肉自体がつぶれて怪我をしているのと同じ状態になっていることが考えられます。
スーパーで売られている鶏肉のササミを想像してみてください。
そのササミを親指でギューギュー強く押してみましょう。
やっぱり潰れてしまいますよね。
ツボ押しの道具でグリグリ押してみましょう。
これもすぐに潰れてしまいます。
肩を強くもむというのは筋肉が怪我をしているのと同じなのです。
怪我をするとその部分を修復するために血が集まってきて怪我を治そうとします。
それを繰り返すと余計に硬いものができてしまうんですね。
つまり
「肩が凝る」→「肩を揉む」→「肩の筋肉が硬くなる」→「肩こりを感じる」
という悪循環に陥ってしまう訳です。
「だってもんでもらったら気持ちいいのにダメなの?」このようにお思いになる方もおられるかもしれませんね。
でもどこかでつまり
「肩が凝る」→「肩を揉む」→「肩の筋肉が硬くなる」
という悪循環を断ち切らないと
今後も肩こりは続いてしまうということになります。
肩こりのときにやってはいけないこととは?
では肩こりの際にやってはいけないことをお伝えいたします。
1.肩を強い力で踏んだりもむこと
これは前述のように筋肉が潰れて怪我をしてしまいますからできるだけ控えてください。
数年間もの間、毎週強いマッサージを受けられていたという患者さんが来られたことがあります。
その方の背中から肩にかけての筋肉が盛り上がり本当にガッチガチになっていました。
数年かけて硬くなった筋肉をもまずに元の状態に近づけていくのは本当に大変でしたし、期間も費用もかなりかかってしまいます。
マッサージで肩こりが良くなるならこの患者さんも数年間もマッサージを週一で受けられる必要はないはずです。そしてこんなガチガチになっていることがないはずです。
強い力でもむことは絶対に避けてください。
2.器具を使って押したりグリグリすること
ツボ押しの器具や、肩甲骨に引っ掛けて自分で揉むような器具でグリグリすることもできるだけ避けていただきたいことです。
ご家族に踏んでもらう、強い力でもむことと同じように、筋肉が傷ついて潰れてしまいます。
できるだけ尖ったもので押すとか、硬いものでグリグリすることは避けてください。
代わりに肩こりの際にできるストレッチをこちらでご紹介していますのでご覧になってくださいね。
https://kokubunji.co/blog/archives/3338
まとめ
今回は「仕事中に無意識に肩に手がいってしまうような50代女性の肩こりでやってはいけない対処法」と題して、特徴、原因、そしてやってはいけない対処法をお伝えいたしました。
仕事中に無意識に肩に手がいってしまうのは仕方がないことなので構いません。
ただ、強い力で揉んだりグリグリすることだけは避けてくださいね。
今までもんでいた人がそれを我慢するのは最初は本当にしんどいと思います。
しかしそれこそが肩こりを解消していく第一歩となります。
もし今回の対処法をお続けになっても、肩こりが解消しないという方がおられましたら、国分寺整骨院の田口までご相談ください。
私が適切な治療とアドバイスをさせていただきますので、ご相談いただけましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(監修:柔道整復師 田口誠二)